「おくるみ」とは、赤ちゃんを包み込める大きさの布のことをいいます。
おくるみに包まれた赤ちゃんの姿を見ると癒されますね。
出産準備で揃えたりプレゼントされることも多いおくるみは、生後間もなくから約5か月の赤ちゃんにとって最適な育児アイテム。
おくるみの効果と正しい巻き方を知っていると、赤ちゃんが過ごしやすい環境を作ることができますよ。
この記事の目次
おくるみの効果は?
おくるみが育児に最適なアイテムとお伝えしましたが、どのような効果があるのでしょうか。
特に赤ちゃんにとってうれしい効果を3つお伝えします。
赤ちゃんに安心感を与える
赤ちゃんにとっておくるみに包まれている状態は、ママのお腹の中にいた頃を思い出して安心できると言われています。
また、赤ちゃんが過ごしやすい姿勢が取れることも安心感を与えるんです。
ママにとっては抱っこをしやすいというメリットもあります。
寝つきを良くする
赤ちゃんが寝ているとき、ピクっと体を動かして起きてしまったり泣いてしまったことはありませんか?
「ママのお腹の中を思い出す」ことから安心感を与えられるおくるみには、赤ちゃんの寝つきを良くする効果があるんです。
寝ているときに体をピクっと動かすのは「モロー反射」と呼ばれ、生後間もなくから5か月くらいまでの赤ちゃんによく見られます。
光や音に反応して無意識のうちに体を動かしてしまう、原始反射と言われるもの。
赤ちゃんの神経や運動機能の発達のために見られるので心配はいりませんが、ちょっとした物音などに反応し続けていては赤ちゃんもママも休めませんよね。
おくるみに包むことでモロー反射を抑えることができて、赤ちゃんがぐっすり休める環境を作ることができますよ。
体温調整に最適
赤ちゃんは体温を調整する働きが未熟です。そのため、室温や衣類で調整する必要があります。
服を着替えたり脱いだりするのもひと苦労な場面もありますよね。
そんなとき、おくるみを使うことで赤ちゃんの体温を調整することが可能になります。
外出用として、ベビーカーや車におくるみを載せておくのもオススメ。
おくるみを使うときに注意したいこと
赤ちゃんに安心感を与えて寝つきを良くする、おくるみ。
ママも赤ちゃんも快適に過ごすためのアイテムですが、使うときに注意したい点があります。
きつく包まない
おくるみに包むときに気をつけたいのが、きつく包まないこと。
緩すぎるとモロー反射を抑えることはできませんが、きつすぎると呼吸がし辛くなったり体温を上げる可能性もあるんです。
包むときには、ママの手が入るくらいの余裕をもって包みましょう。
両足がMの形に開いているか確認
未発達な赤ちゃんは「股関節脱臼」を起こす可能性もあります。
カエルのように両足がMの形に開いていることを確認して、おくるみに包んであげましょう。
おくるみに包んだまま離れない
成長とともに手足の動きが活発になってくる赤ちゃん。きちんとおくるみで包んでいても、赤ちゃんの動きによっては解けてしまうこともあります。
ほどけたおくるみが顔にかかったりしないよう、ママの目が届くようにしましょう。
おくるみ選びで重視しておきたい生地
体温調整が未発達な赤ちゃんに使うおくるみは、どのような生地のものが良いのでしょうか?
赤ちゃんが快適に過ごせて、ママがお手入れしやすいものを選ぶのが一番大切です。
それを踏まえたうえで、季節に合わせた最適なおくるみ生地をご紹介します。
オールシーズン活用!モスリンコットン
あなたは「モスリンコットン」を知っていますか?
イギリス王室で使用されていることでも知られるモスリンコットンは織り目の細かい生地で、通気性も肌触りもよくて柔らかいことが特徴です。
洗濯することで生地が柔らかくなって程よい伸縮性も出てくるので、使い込むごとに赤ちゃんに最適な肌触りになります。
また、コットンは暑い時期には汗を吸ってくれて、寒い時期には空気の層を作るので温かく感じるのでオールシーズン活用できます。
暑い時期は、薄いガーゼやパイル生地
暑い時期には、薄いダブルガーゼやタオルにも使用されるパイル生地のおくるみがおすすめ。吸水性抜群なので、赤ちゃんが汗をかいても吸ってくれます。
そして、おくるみとしての活躍が終わった後にはバスタオルとしても活用できるので、無駄がありません。
寒くなったら、6重ガーゼやフランネル生地
寒い時期におすすめなのは、厚手の6重ガーゼ生地や柔らかくて軽いフランネル生地のおくるみ。ガーゼ生地はふんわりと空気の層をつくるので、冬は温かいことがおすすめの理由。そしてフランネル生地は保温・保湿ともに優れています。厚手のおくるみは、おむつを替えシートやお昼寝用ふとんとしても活用できますよ。
赤ちゃんの成長に合わせたおくるみの包み方
おくるみの効果やおすすめ生地についてお伝えしてきましたが、「おくるみの包み方がわからない」と思っている方も多いのではないでしょうか。
赤ちゃんの成長に合わせて包み方を変えると、ママも赤ちゃんも快適に過ごすことができますよ。
基本巻き
赤ちゃんをしっかりと包むことができて、赤ちゃんがモロー反射に驚いて起きたり泣いたりすることが少なくなるのが「基本巻き」です。
- おくるみをひし形に敷き、上の角を半分くらいの位置に折ります。
- 赤ちゃんの首から肩が、折り目に沿うように寝かせます。
- 右腕をまっすぐに下ろして、右側の角を体の左側巻きつけます。
- 足元の角をまとめながら、赤ちゃんの左肩から背中に巻きつけます。
- 左腕もまっすぐ下ろして、左側の角を赤ちゃんに巻きつけます。
どうですか?意外と簡単にできると思ったのではないでしょうか。
半ぐるみ
手足を動かすようになってきた、温かくなってきた、という赤ちゃんには「半ぐるみ」がおすすめ。
- おくるみをひし形に敷き、上の角を半分くらいの位置に折ります。
- 赤ちゃんの腕をガーゼにかからないように出して、脇あたりを折り目に沿うように寝かせます。
- 右腕をまっすぐに下ろして、右側の角を体の左側巻きつけます。
- 足元の角をまとめながら、赤ちゃんの左肩から背中に入れ込みます。
- 左腕もまっすぐ下ろして、左側の角を赤ちゃんに巻きつけます。/li>
赤ちゃんを寝かせる位置を変えるだけで、半ぐるみになりますよ。
また、すぐ開けてしまう場合は、足元の角を最初に左肩から背中に入れ込んでもOKです。
動きが活発になればスリーパー
最近は、赤ちゃんだけではなくキッズ用もあるスリーパー。
おくるみを嫌がる仕草が見られたり、寝返りがうつようになったらスリーパーを試してみましょう。
季節とお手入れのしやすさで選ぼう
おくるみに関するママのお悩みが解決したでしょうか?
最優先することは、赤ちゃんが快適に過ごせること。そのためには季節に合わせたおくるみを選びましょう。
赤ちゃんがすやすや眠っている姿に癒されつつ、その間に替えのおくるみを洗濯できればママの負担も軽くなりそうです。