みなさんは、オーガニックコットンにどのようなイメージを持っていますか？
品質に関してはそれほどの差はないという話もありますが、それでもオーガニックコットンが赤ちゃん用品として重宝されるには理由があります。
肌や環境にやさしいと言われるオーガニックコットンについて、普通のコットンとどう違うのか比較してみました。

肌にやさしい

オーガニックコットン素材の衣類や日用品がよいといわれる理由の一番は、「肌にやさしい」ということでしょう。
なぜ肌にやさしいのか、主な理由は大きく分けて二つあります。

• 農薬不使用の有機栽培（栽培方法の特別性）
• 化学処理を行わない（加工方法の特別性）

この2つが、肌にやさしい理由であり、オーガニックコットンが注目される理由でもあるんです。

栽培方法が大きく違う

まずは、オーガニックコットンと普通のコットンの栽培方法について、ここで比較してみましょう。

オーガニック認証を受けている農場で栽培

オーガニックコットンを栽培する農場は、最初に土壌の改善を2～3年かけて行います。
その間に基準に見合ったコットンを生産したという実績がないと、認証されません。

農場の畑の土や栽培方法がオーガニックの基準に沿っていて、そこで栽培されたコットンがオーガニックコットンとして認証されるのです。
認証機関は世界中にあり、日本には現在2法人あります。

徹底した無農薬栽培

認証基準を満たすため、手間を掛けて栽培されるオーガニックコットン。
そのひとつが、徹底した無農薬栽培です。土に化学肥料は撒かず、牛糞や野菜くずなどを混ぜて作った堆肥を使います。

害虫駆除は益虫や刺激のある農作物に任せる

害虫駆除のために殺虫剤を使用するところ、オーガニック認証を受けている農場では「益虫」とコットンを共生させることで害虫駆除を行います。
代表的な益虫は、てんとう虫や蜘蛛です。

害虫が嫌がる刺激臭のある唐辛子やにんにく等の植物を畑に植える、という方法もあります。
また、殺虫剤の代わりに唐辛子やにんにく等のエキスを撒くのも効果があります。

除草も、もちろん手作業です。このような手間をかけて、土壌の微生物が元気に働ける環境を保っているんですね。

最後は手摘みで収穫

収穫においても、オーガニックコットンは手間をかけられています。

通常であれば、収穫しやすいよう葉や茎を早めに枯らして刈り取る、という手法が用いられます。
しかし、オーガニック認証を受けている農場では、生育状態の良い綿花から手摘みで収穫するんです。

葉や茎を枯らすためには農薬が必要になりますが、手摘みを行うことで綿花だけではなくコットンの木や土壌を守ることができます。
また、手摘みにはコットン繊維の弾力性、自然な柔らかさや優しい肌触りを保つことにもつながるんです。

加工方法が異なる

オーガニックコットンの製品を作るのにあたって、まず必要なのはオーガニックコットンの糸。収穫した綿花を糸にする作業が必要になります。
オーガニックコットン専用のラインで作られた糸は日本に輸入され、オーガニック認証を受けている企業等で製品化。

製品化の過程でも化学処理は一切行わず、オーガニック認証を受けた石油系原料の洗剤や合成保存料などを用います。
一般的な工程では着色しやすいよう漂白しますが、オーガニックコットンにはそのような工程はありません。
化学物質に対するアレルギーも心配せずに済みますし、コットン独自の生成り色を楽しめます。

人だけでなく、環境にもやさしい

栽培方法と加工方法に大きな特徴がある、オーガニックコットン。
人にも環境にも、どちらにもやさしい特徴があるんです。

フェアトレードで途上国を支えられる

コットンは乾燥に強く、暑くて降水量が少ない地域でも栽培できるため、乾燥の強い発展途上国で栽培されるケースが多く見られます。
公平に取引を行うことで発展途上国の人たちの生活を支えることになる、というのがフェアトレード。

オーガニックコットンの栽培が、貧困地域の支援にもつながります。
お気に入りの製品を購入して、それが誰かの役に立つなんて素敵ではないですか？

二酸化炭素の排出を抑える

一般的なコットンの生産や製造過程には、化学肥料や化学処理が行われています。
化学処理の段階では多くの薬品を使用し、洗浄のため多くの水を消費。それらによって、多くのCO2が排出されているという事実があります。

しかし、オーガニックコットンの生産や製造過程では、環境や人体への影響を最小限に止められるよう考えられています。
地球温暖化などについて長年言われているなか、それも素敵なことですよね。

自然がくれる恵みを大切にしましょう

今回は、オーガニックコットンと普通のコットンを比較してみました。
肌にも環境にもやさしいという点で、オーガニックコットンが選ばれる理由がわかりますね。

世界中のコットン流通量のうち、オーガニックコットンの占める割合は約1％という希少価値のあるもの。
そのため高価になってしまいますが、きっとあなたと赤ちゃんの生活を心豊かなものにしてくれるでしょう。

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