いろいろな子育て支援サポートはあるけれど、事前に登録が必要だったり、空き状況を確認して予約をするなど、融通がきかないことも。少しだけ預けたい時などや、特に子どもの具合が急に悪くなった場合などは、受け入れが難しいことも少なくありません。そんなときに、頼りになるのが祖父母パワー。でも、どのように祖父母と付き合い、サポートしてもらったらいいのでしょうか。
祖父母に必要以上の遠慮は無用
「祖父母に子どもを見ていてもらうのは申し訳ない」と考えるママもいるようです。現役時代は仕事ばかりで子育てをしてこなかったおじいちゃんでも、理屈抜きで孫はかわいいものです。罪滅ぼしの意味も込め、孫育てに精を出す方も少なくありません。行き来できる範囲ならぜひ、祖父母の意向も確認した上で子育てを手伝ってもらいましょう。祖父母も孫に会える回数が増えたり、役割ができることで生活のハリになる場合もあります。
遠方の祖父母にも頼ってみる
祖父母が遠方に住んでいる場合は、「遠いから無理」と思ってしまうかもしれませんが、頼んでみると、協力してくれることもあります。
出産時に里帰りしてサポートしてもらう方法もありますが、場合によっては、里帰りせずに、遠方の祖母に1カ月間来てもらう方法を選択するケースもあります。その方が、パパも一緒に子育てをスタートできます。里帰り出産すると、実家での子育ての生活から、自宅での子育ての生活に切り替えていかなくてはなりませんが、自宅に来てもらうことで、スムーズに赤ちゃんとの生活をスタートすることができます。
家族とはいえ、礼節は大事
とは言っても、「祖父母だから、子育てを手伝うのが当たり前」ということでもありません。祖父母にも生活があります。老後は楽しく友だちとの旅行を楽しむという方も多いですし、最近は働いている祖父母も少なくありません。また、体力的に子どもの相手をするのは心配なので手伝いをひかえたいという方もいるでしょう。祖父母の状況や気持ちの確認はとても大切です。自分たちの子育てをサポートしてもらいたいこと、たとえば「保育園に通いますが、病気の時には見てもらえますか?」など具体的に伝え、祖父母の考えを聞きましょう。どの程度どのようにお願いするのかなど、折り合いを付けていきましょう。
また、家族とはいえ、「当たり前」と思わないこと。託児料金に換算して、たとえ少額であってもお礼として祖父母に受け取ってもらって、お小遣いのたしにしてもらっているというケースもあります。また、「身内にお礼のお金は渡しにくい」という場合には、旅行に行ったときや、出先から帰るときに「美味しいお店があったから」などと、手みやげを渡しましょう。ちょっとした心遣いは、うれしいものです。もちろん、日々の「見ていただいてありがとう。助かりました」という、感謝の言葉は忘れずに。
子育てで守って欲しいポイントは、はっきり伝える
祖父母に子どもを預けたときに多いトラブルが、甘いおやつの与え過ぎや、おもちゃの買い与え。あれもこれも禁止では把握しきれませんし、預かる方も大変なので、気を付けて欲しいポイントは少なく絞りましょう。場合によっては、紙に書いて渡すのもいいですね。「アレルギーがあるので、おやつは用意したものだけ食べさせてください」など、守って欲しいことは、明確に伝えることが大切です。
「おじいちゃんおばあちゃんが甘やかすので、わがままになってしまうのでは」と心配するママもいますが、そんなことはありません。「ママやパパに言うとダメだけど、おじいちゃんおばあちゃんにはちょっぴり許してもらえる」などは、相手によって対応を変えられるという社会性でもあると前向きにとらえましょう。
子どもがいろいろな人に囲まれて成長していくことは、多様な人がいること、多様な考え方があることを知るチャンスでもあります。有料の託児サービスを十分に活用している場合でも、選択肢の一つとして祖父母に頼ることができるのはとても心強いものです。是非、祖父母に相談してみましょう。