みなさんは「ベビー布団は必要ない。パパ・ママが使っている布団やベッドで充分だ!」などと思っていませんか?
当たり前のことですが、赤ちゃんの身体はとてもデリケートで、筋肉や関節などがまだ未成熟でとても柔らかいのです。
ベビー布団は、そんな赤ちゃんの特徴に合わせて作られており、決してサイズが小さいだけの布団ではありません。
また、お座り前の赤ちゃんは、1日のほとんどを布団の上で過ごしますから、ベビー布団は、いわば赤ちゃんの生活環境そのものなのです。
赤ちゃんのより快適な毎日のために、ベビー布団の選び方や使い方でぜひ押さえておきたいポイントをご紹介します。
赤ちゃんの掛け布団は通気性を第1に考えよう!
赤ちゃんは新陳代謝が活発なので、布団の中の温度や湿度が上がりやすい傾向があります。
また、ごく小さいうちは寝返りをうったり布団を蹴飛ばしたりもできませんし、体温調節もまだまだ上手ではありません。
そのため、通気性の悪い布団に赤ちゃんを寝かせていると、大人が感じる以上に不快な状態が続いてしまうことになります。
ベビー布団を選ぶ際には、何をおいても通気性の良いものを選びましょう。
また、赤ちゃんの身体を包み込む掛け布団は軽さも大切です。
大人用の掛け布団では重すぎて、赤ちゃんの小さな身体を圧迫してしまいます。
ですから、厚手の布団を用意する場合も、重すぎないかどうかをよくみて選ぶことが大切です。
敷布団は身体が沈みこまない固さのものを!
敷布団選びでも、通気性の良さという視点は欠かせませんが、もう1つ大切なのは布団の固さです。
敷布団の場合、柔らかくて赤ちゃんの体重による沈みこみが目立つほどだと、寝返りの打てない赤ちゃんが、何かの拍子で横向きになったりうつ伏せになったりした際に、息ができなくなってしまう危険があります。
「ベビー布団は、固綿(かたわた※)のものがよい」と言われる理由は、ここにあります。
特に厚みのあるものを選ぶ場合は、必ずその固さを確認して選びましょう。
※ 固綿とは、布団綿に圧縮などの加工を加えて固くし、厚さを均一にした成形綿のことです。固綿の敷き布団には、サンドイッチのように固綿を挟みこんだものや、固綿だけで作られるものなどがあります。
赤ちゃんにとって、実はとっても大切なシーツと布団カバー
シーツと布団カバーは、赤ちゃんのデリケートな肌に直接触れるものですから、決しておろそかにはできません。
1番大切なのは、赤ちゃんの肌に優しい素材であること。
また、大人に比べて汗の量が多い赤ちゃんが使用するものですから、吸水性や通気性に優れている素材かどうかもチェックしてください。
おすすめは、オーガニックコットンなどの天然素材で作られた、ダブルガーゼの製品です。
コットンは、上記のポイントを押さえているだけでなく、静電気が起きにくく、洗濯にも強いので、シーツや布団カバーにピッタリの素材です
コットン製品の中でも、特にダブルガーゼは肌触りが優しく、重ね合わせた2枚の布の間に空気を含むので、夏涼しく冬暖かいという利点があります。
洗濯後の乾きが早い点も、ママには嬉しいですね。
ベビー布団の上手な使い方のポイントはお手入れにあり!
選び方のポイントを押さえ、赤ちゃんにピッタリの布団を選んだとしても、お手入れの仕方を間違えると、赤ちゃんにとって快適な環境や睡眠を得ることはできません。
ベビー布団を上手に使いこなすためには、普段のお手入れがとても大切です。
◆布団を干す
赤ちゃんの寝る場所は、清潔で風通しがよく、お世話する人の目が行き届く場所を選びましょう。
この時、ベビー布団を床に直に敷くのは構いませんが、ベッドに比べどうしても湿気がこもりやすくなりますので、敷きっぱなしだけは避けてください。
また、他の床材に比べダニが多くなりがちなカーペットに布団を敷くのは、避けたほうが無難です。
もしも、カーペットに布団を敷く場合は、こまめに掃除と天日干し(両面)をしてあげましょう。
清潔で、フカフカな、おひさまの匂いがする布団は赤ちゃんにとっても気持ちの良いものです。
◆寝具を洗う
最近は丸洗いできる製品も多いので、家庭で洗えるものはネットに入れて洗濯します。
特に敷布団は汚れやすいので、洗えるものはこまめな洗濯を心がけましょう。
クリーニングに出す場合は、水洗いができればその方がさっぱりします。
ただし、丸洗いできる布団は、側地から中綿まで全てコットンという製品が意外と少なく、中綿はポリエステルというものが多いので、天然素材にこだわる方は注意が必要です。
シーツやカバー類は、汚れたらすぐに、また目立った汚れがない場合でも1週間に1回程度は洗濯をすることが望ましいでしょう。
とはいっても、忙しいママにとって、育児の合間の洗濯はなかなか大変なもの。
先輩ママたちは、シーツの上にバスタオルを敷くなどの方法で、寝具の洗濯回数を減らす工夫をしています。
なお、いずれの場合も家庭で洗濯をする場合はすすぎを充分に行い、洗剤残りがないように気を付けてください。
布団のかけすぎにご用心!
寒い時でも、赤ちゃんが布団を蹴飛ばしてしまって困っているという方はいませんか?
そんな時には決まって、手足も冷たくなっているので、風邪などひかないかと心配になる方も多いものです。
でも、実は赤ちゃんが布団を蹴飛ばすのは、布団の掛けすぎが原因であることが多いのです。
赤ちゃんにはすでに大人と同じ数の汗腺があるので、皮膚の面積あたりの汗腺の密度が高く、さらに赤ちゃんは発汗性の感受性が強いため、大人の約2倍の量の汗をかくと言われています。
つまり、赤ちゃんは大人よりずっと暑がりなのですね。
もしも赤ちゃんの背中に手を入れて、汗をかいていたら、それは暑すぎのサインです。
手足が少し冷たくても、お腹の当たりが冷えていなければ大丈夫。
布団のかけすぎは、逆にあせもや風邪の原因になってしまう恐れもありますから、そんな時は布団を薄手のものに変えたり、枚数を減らしたりして様子を見てください。