新生児の赤ちゃんは片手にすっぽりとおさまるほど小さくて可愛らしいですよね。
そんな赤ちゃんの間、特に気を付けてほしいアレルギーに「ミルクアレルギー」があります。
あまり聞いたことがないという人も多い、ミルクアレルギーはどんな症状なのか?
どんな点に気を付けたら良いのかなどみていきましょう。
この記事の目次
ミルクアレルギーとは?
ミルクアレルギーと聞くと、私たちが良く耳にする食物アレルギーの一種なのかな?と思う人も多いはずです。
小麦アレルギー、卵アレルギーなどがあるように、ミルクに反応して何らかのアレルギー症状が起きていると考えるのではないでしょうか。
しかし、ミルクアレルギーは体の中でアレルギー反応が起きてしまっていることは間違いありませんが、食物アレルギーが起こるメカニズムとは少し違います。
ミルクアレルギーの正式名称は「新生児 乳児消化管アレルギー」と呼び、ミルクの中に含まれるたんぱく質に反応しているとも言われています。
発症は新生児期がほとんど
ミルクアレルギーの発症は早く、約7割の赤ちゃんが新生児期に発症しています。
また、約半数が7日前後までの発症だとも言われているようです。
新生児の赤ちゃんはとても小さく、抱っこするだけでも緊張してしまうパパママも多いはずです。初めて迎える赤ちゃんであればなおさらでしょう。
ただ、ミルクアレルギーはそんな新生児の赤ちゃんに様々な影響を与えかねませんので、おかしいなと感じたらすぐに専門医に相談することが大切です。
ミルクアレルギーの症状
ミルクアレルギーの症状として現れるのが、下痢や血便、嘔吐といった症状です。
これらの症状が現れるまでの時間は長く、食物アレルギーが約2時間以内に対して約6時間以上はかかるともいわれています。
また、ミルクアレルギーの認知度が低いことからも、【アレルギー=湿疹】と勘違いしてしまい、ミルクアレルギーの発見が遅れてしまうケースも少なくありません。
粉ミルクを飲む赤ちゃんだけがなる?
ミルクアレルギーの症状が起こるのは、粉ミルクを飲んでいる赤ちゃんはもちろんですが、母乳を飲んでいる赤ちゃんにも起こり得る可能性があります。
なので、母乳だから我が子は大丈夫だと過信するのは危険で、新生児期を過ぎるまでは赤ちゃんの体の変化に気を配る必要があります。
新生児期の授乳スタイルの変化にも注意を
ミルクアレルギーの発症は粉ミルクを飲んでいる赤ちゃんの割合の方が高く、母乳のみの赤ちゃんは少ないと言われています。
このことからも、
「完母だからおそらく大丈夫だろう」
「完ミ(完全ミルク)だから注意しなければ」
こんなことを心のどこかで思う人もいるかもしれませんね。
ただ、新生児期の授乳スタイルは非常に変化しやすく、完母、完ミとしっかり定まっている人の方が少ないといった方がよいかもしれません。
最近では、完母を目指すケースも多く、母乳量を増やすために一生懸命頻回授乳をするママもたくさんいます。
しかし、母乳も突然たくさん出るようになるわけではなく、少しずつ量が増えていきますので、母乳が軌道に乗るまでは粉ミルクと母乳を併用する混合授乳をする必要があります。
混合授乳をしていれば、当然ミルクアレルギーが起こる可能性は出てきますので注意が必要です。
また、生後まもなくから完母で授乳出来ているママであっても、寝不足や体調不良などといったことで粉ミルクを飲ませる機会も出てくると思います。
パパが粉ミルクを使って授乳をお手伝いしたいと言ってくれるケースも考えられますね。
このような「たまに」のタイミングでもミルクアレルギーの症状が起こり得る可能性は十分にありますので、授乳を終えてからの赤ちゃんの変化には気を付けましょう。
ミルクアレルギーへの対処法
ミルクアレルギーへの対処法は至ってシンプルで、それまで飲んでいた粉ミルクの摂取をストップさせることです。
そして、ミルクアレルギー専用の粉ミルクに変更して飲ませてあげることで症状が改善していきます。
ミルクアレルギー専用の粉ミルクは、牛乳のたんぱく質を分解して作られたものです。
専門医が推奨するミルクアレルギー専用の粉ミルクを飲むことが大前提ですが、お値段が通常の粉ミルクよりもやや高く、ドラックストアなどに置かれていないケースが多いことがデメリットです。
受診した病院で購入することが出来ればそちらで購入する、難しいようであればインターネットで購入する方法もありますよ。
新生児期の赤ちゃんは、体も未熟ですので、小さな変化にも気を配る必要があります。
そのなかでも「ミルクアレルギー」は下痢や嘔吐などの症状が代表的で、かつ粉ミルクを飲み続けるうちは症状が継続されてしまい、気づかれないことも多くあります。
ミルクアレルギーの改善には、粉ミルクをアレルギー専用の粉ミルクに変更することで、多くの場合が改善されていきますので安心してください。
もしも、「これがミルクアレルギーの症状かな?」と迷ってしまったときは、自己判断せずに気軽に専門医に相談してくださいね。